原子力発電所への加藤進の立場
原子力の平和利用には賛成である。どんな科学も人類の未来にとって有用であれば研究されるべきだし、実用化されていくべきだと思う。
しかし、日本に限らず、原子力発電所はまだ研究段階であって、実用段階とは言えない。原子力のパワーはまだ人類の手の平に納まるものではないのだ。
昨日の新潟の震度6弱の地震は原子力発電所にも影響を与えている。
以下、時事通信による
東京電力は16日、新潟県中越沖地震で緊急停止した柏崎刈羽原子力発電所(新潟県柏崎市)で、耐震設計上の想定を大幅に超える地震の加速度を記録したと発表した。
以上
そもそもどういう想定で設計をしているんだと言いたい。さらに、昨夜のニュースによると水漏れがあって、そこから放射線が確認されたらしい。
原子力発電ってまだ実用化しちゃダメでしょ。被爆者だしちゃだめだよ。「しょうがない」じゃないよ。ほんとに。作らなきゃいいんだから。手のひらに乗る科学で暮らそうよ。
どうして私が熱くなっているかと言うと、函館も危険地域だからです。
青森県大間町というところに原子力発電所を立てる計画が進行しています。来春には着工され、順調に計画がすすめば2012年3月に運転開始する予定なのです。
大間町と函館市は、最短距離で18キロしか離れていません。大きな事故が起これば私と私の家族は被爆します。数十人の社員とその家族も被爆します。美しい函館山も、豊かな津軽海峡も死の世界となります。
現在の科学の到達点において、原子力発電所は稼動させてはなりません。全ての原子力発電所は停止すべきです。そして、全ての建設計画も停止すべきです。
さらに、電力会社は原発の危険状態の報告義務も怠ってたでしょ。そういう人間に扱えるようなものじゃないっしょ。(なぜか北海道弁)
私の今住むドイツには、原子力発電所はない。
風力発電所が主だ
広い大地が売りの北海道で、原子力発電所なんて、しかもG8でCO2や他の環境問題も協議されたはず。
チェルノブイリの問題だってある。
私がボランティアしていたドイツ国際平和村でも旧ソ連の国々の子供達は奇形が原因でドイツにやってくるのだ。
もう20年も前の事故である。その後遺症が現在も残っている。
そんな中で、まだ原子力発電所を建設するなんて、同じ先進国として、恥ずかしいですね。
それに、発電所が必要になるのは消費電力が多いから、日本人はもっと節電に気を配るべきだ。
ドイツでは、ちょっとでも明るい時間に電気をつけると隣のおばさんに怒られる。
ちょっとだからと、電気をつけっぱなしにすると、
「いちこ!ちょっとだと思ってもつけっぱなしはダメよ!」
と、注意される。
電気は、定額料金制で1年間同じ金額払うが、少しでも消費量を超えた月があれば、次の年からは値上げされた金額を払わなければならない。
だから、みんな節電するのだ。
買い物袋の持参もそうだ。
ゴミを減らすために、いろいろなスーパーで「マイバックキャンペーン」と称し、ポイントを集めて○○みたいなことをしていたけれども、結局興味のある一部の人には影響があるけれども、キャンペーンが終われば元通りって人も多い。
節電するのが当たり前、マイバックを持つのが当たり前。
そうじゃない人は、お金を払わなければならない。
合理的システムだ。
本当に環境のことを思っているのなら、日本もこのくらい徹底するべきだ。
ただ原子力発電所を反対するだけではなく、発電所を新たに建設しなくても良くなるように、節電すれば、環境にもお財布にもうれしい結果が残せるのではないか。