「違う」って素晴らしい
2014年は旅をした。今年1年で6か国。国によっては複数回行った。
シンガポール(2月)
インドネシア(2月、10月)
マレーシア(2月)
フィリピン(3月、5月、9月)
イギリス(11月)
台湾(2月、3月、12月)
この6か国、全部言葉が違う。通貨も違う。物価も違う。文化も違う。
「違う」って本当に面白いんだ。
言葉が違うとさ、通じないのさ。今日は高雄(台湾)でタクシーに乗ったんだけど、「俺は日本人で、英語と日本語しかわからない」って言ってるのに、サービス精神でいろいろ台湾語で話しかけてくるのさ。笑顔で。それだけで、何だか気持ちが通じちゃう。料金は90元。100元渡したらちゃんと10元のお釣りをくれようとする。つい、「釣りはとっときな」って言っちゃうよね。
通貨が違うのも面白い。まず、それぞれの国でお札とコインがあるんだけど、本当に精巧に作られているよね。どの国の通貨も素敵に思う。日本円に換算した時のお金の価値も面白い。シンガポールには10000シンガポールドルっていう紙幣があるんだけど、これ1枚で日本円で90万円だよ。世界で一番高価値な紙幣らしい。で、今年行った中ではインドネシアのルピアが面白い。日本円の100円が10404ルピアだ。1万円だと100万ルピアになる。何だか大金持ちになった気分の単位だ。
物価が違うのが面白い。私が初めて海外を知ったのが36歳(10年前)の時のベトナム。父親から小遣いとしてもらった5ドル(当時の600円)が、使っても使ってもなくならなかった。通貨の強さの違いにめちゃくちゃ驚き、それがきっかけで海外に行きだした。昨年の3月、娘をフィリピンに連れて行ったときは楽しかった。物欲女王の異名をもつ長女だが、フィリピンでは買い物三昧。それでも日本の10分の1以下の物価感であり、1000円で10000円分の買い物が楽しめたようだ。
文化の違いも面白い。エスカレーターで右によるのか、左によるのか、並んで乗るのか。水は冷たいのがいいのか、常温がいいのか。並ぶことができない・・・そもそも並ぶ文化がない人たち。すべての人が俺よりも歩くのが早い(イギリス)。全身黒づくめの結婚してる女性に話しかけちゃいけない(インドネシア)。電車に乗るのにトークンを使う(台湾)。お墓もみんなちがう。
そんな風に、みーんな違うんだよ。効率がいいとか、悪いとかじゃなく、なんとなく、その国の空気というかね。その違いを楽しむのが旅行だと思う。そう、違いって楽しいんだ。
日本は違いを許さないよね。「常識では」とか「一般的に」とか言って。金子ちゃんが「みんな違って、みんないい」って言ってたけど、この言葉はことのほか深いと思うさ。
日本はみんなを一緒にしようとする。出る杭を打とうとする。戦争するときは「一億火の玉」だし、戦争に反対する奴は「非国民」って呼んだりして治安維持法で逮捕して殺しちゃったりね。タイやフィリピンにはゲイもいっぱいいたけど、みんな堂々と生きてたわ。もっともっと違いとか、多様性を認める必要があるね。
俺は誰にも似てない。俺は加藤進。これからも独自の進化を遂げていこうと思う。まず、訪れる国と、その国民とを尊重する旅人でいたい。