人間はどんな時に泣くか
3月27日の日曜日、私は家族で某保育園の卒園式に行く。知り合いが卒園するわけではないが、見学するに値する素晴らしい保育園なのだ。
私は「じゃ、バスタオルを持って行かないとならないな」と妻に言った。妻は何の疑問もない。しかし、娘が反応した。「どうして?」と。「オットーはいっぱい泣くんだ」。「どうして?」。娘の「どうして攻撃」が続く。
私:あなたはどんな時に泣きますか?
娘:痛いとき。
私:他には?
娘:ころんだとき。
私:他には?
娘:・・・・・・わかんない
私:子どもはね、痛いときや悲しい時に泣くよね。大人になるとね。うれしい時にも泣くんだよ。
娘:(目を丸くして不思議そうな顔)
生物には大きく植物と動物がある。植物に泣くものは無い。動物の中でも高等な動物の中に涙をながすものがいる。その涙の種類は、「かわいそう」、「痛い」などの種類かと思う。動物の中でも最高峰に君臨する人間は、嬉しい時や感動した時にも泣く。この涙は非常に高等な涙であり、涙もろい私は、自らの涙をこの論理で正当化している。感激して泣きやすい人ほど、高等な人間なのだと。
私は泣かずに見られない映画がある。山田洋次監督の『学校』である。この映画を私の経営する会社に来るインターン学生には必ず見せる。しかし、泣く学生は1人もいない。
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