【251001 台湾のいいところ】
私はもともと、資本主義社会が人類がたどり着いた最終地点とは思っていない。自由競争は科学技術を飛躍的に発展させる上で人類史的には必要な時期だが、必ずその矛盾が押し寄せてきて破綻してしまうと思う。台湾のいいところは、国民の生活を守る肝心要の部分を国が主導するってところだ。台湾鉄道、各都市のMRT、各都市のyoubike、郵便局、これらは全て実質的に国営だ。台湾の鉄道には車内販売がある。ゴミを集める人も頻繁に通る。指定席でも空いていたら座っていいよってルールもある。駅は綺麗だ。スタッフも多い。利用料金が安い。MRTはいつも、どこも綺麗だ。障がい者にも丁寧に対応してくれる。車椅子でも乗り降りしやすい。車椅子用のエレベーターが充実している。価格も安い。youbikeはいつも丁寧にメンテナンスされてることを感じる。それでいて30分10元だ。台北市内なら無料。無料ってサービスは公営じゃないと発想すらないっしょ。郵便局もあちこちにあり、ATMもあちこちにあり、日本への国際ハガキの切手もたったの10元=50円。
日本はどうか。公営だった鉄道を分割民営化し、利潤追求の道具になった。ローカル路線は儲からないからと廃止。函館青森往復5500円だったスーパー白鳥もなくなり、今では往復にその倍はかかる。函館青森の往復11000円チケットも消えた。価格が上がっただけじゃない。整備不良で時々運休。ホームで止まれずオーバーラン。多くの命を奪う事故も起こしている。国民の安全よりも利潤を追求しようとするとそうなる。
郵政民営化だってそうだ。不当なノルマをかけて、簡易保険で巨大な問題が発生した。郵便料金の値上げのテンポもひどい。2014,2017,2019,2024。
世の中にはたくさんの仕事があるが、国民の命や暮らしを守るベースの部分は儲けの道具にしちゃいけない。改めてそう思った。あと、国鉄の民営化の時も郵政の民映画の時も「国営だと労働者の士気が下がってサービスが向上しない」って言われてた。台湾のサービスは日本のそれ以上だから。
以上、台湾に日本が負けている部分の雑感でした。