加藤進@永遠の旅行者
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冬山登山

親父が雌阿寒岳に登っているらしい。今日、母から泣きそうな声で電話があった。
相当な重装備で出かけ、前日には下見で7合目まで上り、今日は頂上付近にテントを張って宿泊し、星を見るらしい。
13時31分に電話がなり、それ以来、携帯にいくら電話してもつながらない・・・という心細さからの母からの電話だ。
親父はきっと今頃、予定通り、すばらしい星空を見ていることだろう。しかし、母からの電話を受けた瞬間は本当に驚いた。運転しながら、いろーんな事を考えた。
葬儀はどうしよう。
葬儀委員長はKさんでいいのかな。
全国の兄弟に連絡しなきゃ。
喪主は母だな。
長男の挨拶が必要だな。
家族4人、飛行機で行かなきゃ。
捜索の依頼をどの段階でしようか。
母は一人では生きられないな。面倒見なきゃ・・・。
などなど。
親父、心配かけるなよ。
町会議員なんだぞ。200~300票かもしれないけど、代表なんだぞ。それに3月にはもう一人孫が生まれるんだぞ・・・。
たのむよー。親父。

posted by かとうすすむ  日記  コメント (1)

コメント

  1. 加藤弘二 より:

    心配かけてごめん。ケイタイ電話が家に電話して間もなく「電池切れ」表示に。そのときはすでに「森林限界」まで退却し、林で風の当たらないところにテントを張り、エアマットを敷いて携帯用のストーブに火をつけてホッとして、そこで電話をしたわけである。
     当初の計画ではその時間帯は頂上にいる予定であったので、電池切れで通じなくなってしまったので、家では心配しているなと思うことしきりであった。
     標高1200メーターのハイマツ帯は、全面が雪に埋まり吹きさらし状態。予想以上に発達した低気圧の前触れと知り、ブリザードの中4合目から3合目に退却して林の中にテントを張ったと言うしだい。
     冬山は、テント、寝袋、食料、ストーブさえあれば、その場で露営の準備をして天候の回復をじっと待てばよいのであって、さほど心配は無いのだ。しかも40年前と違って装備は軽量で丈夫に出来ている。
     一人で行くから、決して迷惑をかけないように前進3、後退7の率で「安全」のことばかり考えながら登っている。
     スノーシューズをはいても50センチも埋まりながらタンネの森をゆっくりと登り下りするのは素晴らしいものだ。夜はテントから顔だけ出し満天の星空を見ながら、あらかじめ調べてきた星座を追って確認するのも面白い。今回は真夜中5時間ほど星空となったのだが朝方から曇りそして雪となり登るのをあきらめて下山と相成った。
     心配した母親が長男坊に電話をし、長男坊が父親の死後のことまで「演習」をやっていてくれたとはありがたいことだ。正月前後に今度は日帰りで頂上に行き2006年をすがすがしく迎えたいと思っている。

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