【チップ】
オーストラリアにはチップの文化がない。でも俺は3回のツアーでそれぞれのガイドに10AUD渡したよ。特別なサービスを受けたわけではない。ただ、俺と1分以上の会話をしてくれたら、それは特別扱いだ。他のお客さんが誰もチップを渡さないからっていうのも理由の一つ。10AUDは1000円だ。そんな高いチップを渡したことは過去に無い。でも、俺は「少しでごめんね。気持ちだから」と言って渡す。時給3000円以上の彼らにとって、日本の感覚では350円程度の価値だから。でも、彼らはとっても嬉しい顔してくれるんだ。1人は「社長さんですか?」って言ってくれた。「元社長でした(笑)」と笑って別れた。チップの無い国で、チップ渡したい加藤進。
【ウルルとアボリジニ】
オーストラリアの人口は2700万人。そのうち80万人が先住民。アボリジニと言われるらしい。250くらいの民族がいる。オーストラリア人の肌の色は白いイメージだが、先住民は黒い。ウルルはアナング族のものだ。オーストラリア政府はアナング族からこのウルルのある土地を99年契約で借り受けて国立公園として運営している。私が泊まったホテル群も土地はアナング族のものだ。アナング族は狩猟民族だった。定住せず、動物と水を求めて移動していた。女性は家庭を守りつつ、木の根を掘って昆虫食を担っていた。自分たちの先祖や文化や生活技術は口頭で子々孫々伝えられていた。そして、世界自然遺産と世界文化遺産の両方を兼ねている貴重な土地となった。でもね、結局は支配するものが原住民を上手に利用し、原住民はお金でそれまでの文化を売り渡し、楽に生活できるように魂を売り渡したんだよ。ウルル国立公園の入場料は38ドル、この約25%がアナング族に入る。オーストラリア政府はアナング族のためにウルルの北5kmのところに家を建ててやり、定住させた。彼らは移動をやめ、狩猟をやめ、政府からもらったお金で、スーパーで買い物して、働かずして暮らせるようになった。たまに飛行機で出かけることもするらしい。アナング族の女性たちが街中で絵を売っているが、全員がメタボ体型だ。政府と旅行業者はアナング族を大切にしていると見せながら、めちゃくちゃ儲けている。「先住民族に大金を渡し、骨抜きにする」。それで良いのか?支配する側とされる側、その両方に問いたい。ただ、その支配関係が成り立つことで、俺は観光できた。素晴らしい世界だった。しかも、ここは普段は毎日40℃を超え、1人に100匹ものハエがつくところらしい。俺はいつもながらツイてたようだ。アナング族の聖地でも俺専属の神様は強かった。
【ウルル2日目】
朝、早起きしてウルル見てみた。ウルルはただそこに存在するだけ。話すわけでも踊るわけでも動くことすらない。それなのに、この存在感はなんだ?神聖なものに祭り上げたくなるわなぁ。
朝7:15にお迎えが来て、セグウェイツアーへ。乗り方講習つき、4時間のツアー2万円。
ホテルに戻って散歩。
そもそもストレスなんてないのに、リラックスタイム。誰もいなくなるまでプールにいた。
夕日。
夜のプール。星。今日のはすごい。今日はどう言うわけか月が無かったので、最高の空だった。こんなにもたくさんの星をいっぺんに見たのはいつぶりだろう。昨日に引き続いて大自然の美しさにやられた。写真1枚目は南十字星ね。あとのは特に加工もせずiPhone15proで3秒露出。3秒露出だから、肉眼よりも写真のほうが理論的には多く写ってる。でも、ほとんど変わらない。こんな星だらけの空だった。
じゃ、寝るわ。