冬山登山
親父が雌阿寒岳に登っているらしい。今日、母から泣きそうな声で電話があった。
相当な重装備で出かけ、前日には下見で7合目まで上り、今日は頂上付近にテントを張って宿泊し、星を見るらしい。
13時31分に電話がなり、それ以来、携帯にいくら電話してもつながらない・・・という心細さからの母からの電話だ。
親父はきっと今頃、予定通り、すばらしい星空を見ていることだろう。しかし、母からの電話を受けた瞬間は本当に驚いた。運転しながら、いろーんな事を考えた。
葬儀はどうしよう。
葬儀委員長はKさんでいいのかな。
全国の兄弟に連絡しなきゃ。
喪主は母だな。
長男の挨拶が必要だな。
家族4人、飛行機で行かなきゃ。
捜索の依頼をどの段階でしようか。
母は一人では生きられないな。面倒見なきゃ・・・。
などなど。
親父、心配かけるなよ。
町会議員なんだぞ。200~300票かもしれないけど、代表なんだぞ。それに3月にはもう一人孫が生まれるんだぞ・・・。
たのむよー。親父。
大きくなったら・・・
「大きくなったら何になりたいの?」
これまでに幾度となくしてきた娘への質問である。
プリキュア
うさぎ
など、いろいろあったが、現実的な希望はなかった。
今日、保育園の迎えに行った時に初めて現実的なことを言った。しかも、自分から話し出した。
「大きくなったら、保育園の先生になりたい」
保育園の先生しか職業を知らないからだろうが、保育園の先生はステキな職業なので、ちょっとうれしいなーって思った。