遺書
私は小さくない会社の社長だからそれなりに死なない努力をしている。例えば次のようなものである。
・ 毎年健康診断(人間ドック)を行う。
・ 北海道内の遠距離出張は車で行かず、JRを利用する。
・ JRでは先頭2両を避ける。
・ 2ヶ月ごとに糖尿病検査に行く。
・ 酒・たばこをしない。
・ 自分の車はエアバックの装備が通常以上に強化されている。
責任ある立場の者として死なない努力をするのは当然である。私は会社と家族に責任がある。どうやって長生きをして、大黒柱として存在し続けるか・・・日々考えるところである。
しかし、それでも死ぬときは死ぬのである。
死んだ時の対策は会社でかけている生命保険とわずかな簡易保険だけである。家族がどうなるのか・・・会社がどうなるのか・・・そんなことはなかなか考えるのを避けてきた。
そもそも死んだ人間が自分が死んだ後のことについて何らかの指示・命令をするのは「とんでもない生意気なやつ」という気持ちもあったが、逆に残された人にとっては「こうして欲しい」というレールが敷いてあったほうが楽かもしれない・・・そう思い立って、本日、遺書作りに着手した。
遺書作りがこんなに楽しいものとは思わなかった。私が死んで、私の遺書を見ながら、感動して涙している人たちの様子を・・・私は千の風になって見てみたいのだ。わっはっはっは。
ただ、こういう人は長生きするのだ。憎まれっ子なんとやらである。